海でみつけたもの

「はるかちゃん、またへんなもの拾ってきて〜!」

海でみつけたステキなガラクタをみて、笑いながらあきれながらおばさんは言いました。スカートのポケットには溢れんばかりの石ころと貝のかけら、手は流木で塞がっていました。

 

こうみえても9日には22歳になります。

 

父方の祖母の家は、高知の港町。徒歩1分で港。

海の音と魚の匂いがするちいさなちいさな田舎町です。

GW日帰りで、ちょっと法事へ。

 

その日は大荒れの天気で、海も荒れてすこし怖かったけれど、昼真っからの宴をそそくさと(美味しいものだけちゃっかり食べて)抜け出して、川と海の交わるところ、姉妹のお気に入りの場所にいきました。

 

海はひろいねおおきいね。うん。

 

妹の髪は細くて長いから、潮風に流れてくしゃくしゃ(最悪)になったらしい。

私の髪は細くても凄く短いから、潮風に当たってもなんにもおきませんでした。

妹は透明で真ん丸くなったガラスのかけらを集めていました。

私はすこし酔っていたので、大きな声ででたらめな歌を歌ったりしてました。

 

妹は海がとてもよく似合っていて、綺麗でした。

 

気がついたら高速バスの時間になって、慌てて家に戻って、モンマートの前のバス停にいきました。

 

父と母と祖母が宴会の中、抜け出して見送りをしてくれました。

酔っぱらった父と母と一緒にウグイスの鳴きまねをしてバスを待ちました。

「ホッツ…ヶキョ〜〜」「ホ〜ホヶ」  

危ない家族です。

 

父が「電線に止まっているのは鳥だよ!」って教えてくれたけれど、鳥以外に考えられないなぁって思いました。やさしい声で「鳥だね!」っていったら「やさしいことはいいね〜」って褒めてくれました。父がふらふらして「さくらんぼの木」をみつけて喜んでいる姿に、祖母は笑っていました。母は、紅い傘がとてもよく似合っていました。

 

海でみつけたものたちは、旅行鞄に収まらなかった訳ですが、母が、ごちそうのちまきに付いていた紐をくれたのでなんとかなりました。父は、こんな感じの海に落ちてるのがほしいんだったらこんど車につんであげるからいっぱい持って帰りなよっていってました。

 

私がなんの為にそれらを使うかなんて聞かずに、一番長い流木の枝の先の形が変だね!って何度もいっていました。高速バスは今日は着ません!って嘘をいっていました。

 

高速バスの中で、妹とキャラメルを分け合いながら、くるりのランチを聞きました。

 

私は、すごくすごく

しあわせものだなぁって思いました。

 

海でみつけたものは一見ガラクタのようにみえるけれど、わたしにとっては、やっぱり意味のあるものでした。